①平泉・世界遺産
2013年 05月 15日
清衡が生きた12世紀前半は、〔平泉特集の本より抜粋〕
「武者の世」、
つまり武力による弱肉強食の世界が本格的に始まった時代だった。
そんな時代に生きているものを大事にし、
身分の違いや、敵味方の区別ない「現世の浄土」を作りたいと考えた清衡は、
時代を超越した稀有な存在だった。
その清衡の国づくりの根底にあったのは、
「自分は支配する側ではなく、民の側にいる人間だ」
「自分と、また支配者と民の間には、本当は何の差も無い」という想いだったと考える。
複雑な環境に生まれた清衡は、「中尊寺建立供養願文」にも残している通り、
自分がトップリーダーになれたのはあくまで「たまたま」であり、
歴史のあやによる僥倖に過ぎないと考えていた。
若い頃は将来自分がトップリーダーになるだろうなどとは夢にも考えていなかったに違いない。
それが血族同士が殺しあう複雑な人生を経て、平等を望む思想へと結実していったのであろう。
2008年の世界遺産の登録申請では、
延期という裁定が下ったが、構成資産に問題があったというよりも、委員たちが、
一千年前の日本の辺境に、浄土思想に根ざした国があったということがまだ実感として信じられなかったからではないか。
だから、それをきっちり証明して見せて欲しいと言う想いがあったのではないだろうか。
それが、2011年3月11に東日本大震災が起き、
震災の被害とともに被災者たちの謙虚で忍耐強く、粘り強い生き様や助け合いの姿が報道され、
広く海外に浸透していった。
震災で、被災した岩手の太平洋側の地域というのは、
まさに清衡が統治した地域だったのだ。
平泉を訪れた。
平泉の世界遺産
①中尊寺(金色堂、金色覆堂、経蔵、大池伽藍跡)
②毛越寺(庭園、常行堂)
③歓自在王院跡
④無量光陰跡
⑤金鶏山
この5資産。
by natnoz_39
| 2013-05-15 12:00
| 日記
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